茶房
「希舟」
きしゅう




「おおきに。またお越しやす。」芸妓達の黄色い声に送られて、三丁町を後にする。
ほろ酔いの心地良さで、つい夜風を求め、小浜白鳥海岸へ出て見ると、すぐそこに「
希舟」の明かりが誘って来る。
お昼はコーヒーやランチで女性客の人気スポットになっているが、宵闇が迫る時間帯ともなると、「喜代美」ママの美貌とフェロモンに吸い寄せられて、鼻下長族がせっせと通って来る。
このママ、なんと大のパソコン好き。
カウンターに無防備に置かれたモバイルのキーボードが、まるで「喜代美」ママ の身代わりの如く、来客の指にもてあそばれている。
最近デスクトップがまた一台、カウンターを占領することとなった。ADSLだからアクセスは速いし使い放題(^o^)/
パソコンの話題に花が咲き、ママの手料理を肴に「もう一杯」。
さてご帰館は何時になることやら...
 
若狭小浜  三丁町
小浜は昔から京都と深いつながりを有してきました。若狭湾に面する小浜には、今も生活のいたるところに京文化が根付いています。
 千本格子の家々が軒を連ねる三丁町の通りは、三味線の音やすれ違う着物姿の芸妓達の何気ない会話の中に響く京言葉が、その空気にとけ込んでまるで祇園の界隈を歩いているような錯覚を覚えます。
何とも艶があり、風情のある光景です。 風流で、情緒的で、気品があって、旅人を思わず引き込んでしまう魅力があります。